フラメンコとバレエ。

フラメンコとバレエ。二つの踊りを並べて見ることで、ようやくそれぞれの輪郭が浮き上がってきました。これまで当然のように見過ごしてきたことも、違う世界を知ることで再認識させられる。実に新鮮な体験です。

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バレエは王族の住む宮廷で育まれ、フラメンコは家を持たないジプシーによって伝えられてきました。バレエは南から北へと向かい。フラメンコは東から西へと漂う。おなじヨーロッパを舞台にしながら、バレエとフラメンコはまったく異なる歴史を歩んでいます。

バレエの三要素といえば、ダンスと音楽と舞台美術です。フラメンコは、歌とギターと踊りをもって三位一体とします。バレエは天上を仰ぐように舞い、フラメンコは地面に伏すかのように踊る。当たり前といえば、当たり前なのですが、フラメンコとバレエはまったく異なる芸術です。

しかし、フラメンコもバレエもダンスの仲間。身体の動きで何かを表現するという意味においては、同じだなと思わされることも少なくありません。安定と動き、重心とバランスなど、美しいと感じる踊りの中には、法則めいたものがあるようです。

ちなみにフラメンコだけを取り上げると、日本舞踊との間にも共通点をみることがあります。さらには日本に伝わる武道の身のこなしとも、通じる何かを感じられるのです。もしかするとフラメンコは、日本人にとって親しみやすい踊りなのかもしれません。

同じところもあれば、違うところもある。その両面をあわせたものが個性ともいえます。他を知ることで、己を知る。個性とは、他と比べることで、より明確になったりもするようです。